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介護の求人を見ていると、「夜勤手当あり」と書かれていても、中身がよく分からないことがありますよね。手当が高いのか、深夜の割増とは別なのか、迷う方も多いはずです。
結論から言うと、介護の夜勤手当は施設ごとに決め方が違うので、「1回の額」「深夜の割増との関係」「月の回数」の3つをそろえて比べるのが近道です。
この記事を読めば、求人票で夜勤手当を比べる見方と、自分で計算する方法が分かります。
介護の夜勤手当とは?深夜の割増との違い
夜勤手当は、施設が独自に決めて払う手当です。一方、22時〜5時に働いた時間につく深夜の割増は、労働基準法で決まっている支払いです。名前が似ていても、別のものとして見てみましょう。
『夜勤手当と深夜手当って、同じものじゃないの?』と思う方も多いですよね。実は、この2つは根拠が違うんです。
| 項目 | 夜勤手当 | 深夜の割増(深夜手当) |
|---|---|---|
| 決まり | 施設が就業規則や賃金規程で決める | 労働基準法第37条第4項 |
| つく条件 | 夜勤1回ごと、など施設が決めた条件 | 22時〜5時に働いた時間 |
| 額の決め方 | 1回あたりの定額が多い | 通常の賃金の2割5分以上 |
| 求人票の書かれ方 | 「夜勤手当1回○円」など | 「深夜割増あり」と書かれないこともある |
深夜の割増は、夜勤手当があってもなくても、22時〜5時に働けば支払われるものです。ただ、施設によっては、夜勤手当の中に深夜の割増分を含めていると説明している場合もあります。
この違いは、夜勤手当とは?深夜手当との違いと相場の調べ方と深夜手当(深夜割増賃金)の計算方法でくわしく紹介しています。
夜勤手当の額が施設ごとに違うわけ
介護の夜勤手当は、法律で額が決まっているものではありません。そのため、施設の考え方や夜勤の時間の長さ、人数の体制によって、つけ方がばらばらになります。
『夜勤手当が多いほど、大変な施設なの?』と気になる方もいますよね。手当の額だけで夜の大変さは分からないので、体制とあわせて見ていきましょう。
「夜勤手当なし」の求人もある?
介護の求人の中には、夜勤手当の欄がない求人もあります。その場合でも、22時〜5時に働いた時間の深夜の割増は、法律で支払いが決まっています。
『手当がないなら、日勤と同じ時給なの?』と心配になりますよね。夜勤の賃金を時給や日給にまとめて書いている求人もあるので、「夜勤1回でいくらになりますか」と合計で聞いてみるのが早いです。
求人票で夜勤手当を比べる方法
夜勤手当を比べる時は、「1回あたりの額」「深夜の割増が別か含むか」「月の回数」をそろえます。そのうえで、拘束時間で割って1時間あたりの目安を出すと、違う施設どうしでも比べやすくなります。
求人票の書き方は施設ごとにばらばらです。比べる時に見る欄を、表にまとめました。
| 見る欄 | 確かめること | 書かれていない時の聞き方 |
|---|---|---|
| 夜勤手当 | 1回あたりの額か、月の定額か | 「夜勤手当は1回いくらですか」 |
| 深夜の割増 | 夜勤手当と別に出るか、含んでいるか | 「22時〜5時の割増は夜勤手当と別ですか」 |
| 勤務時間 | 何時から何時までか(拘束時間) | 「夜勤の始まりと終わりの時刻を教えてください」 |
| 休憩時間 | 何時間あるか、呼び出しの扱い | 「休憩中に呼ばれることはありますか」 |
| 月の回数 | 月に何回入る前提か | 「夜勤は月に何回くらいですか」 |
| 体制 | 何人で何人を見るか | 「夜勤は何人体制ですか」 |

1時間あたりで比べてみる
同じ夜勤手当の額でも、勤務時間が長い夜勤と短い夜勤では、1時間あたりの重みが違います。比べる時は、次の順番で計算してみてください。
- 夜勤1回の賃金(時給や日給の分)を出す
- 深夜の割増が別に出るなら足す
- 夜勤手当の1回あたりの額を足す
- 合計を、休憩を除いた労働時間で割る
- 同じやり方で、ほかの求人も計算して並べる
夜勤の形で、比べ方が変わる
介護の夜勤には、2交代の長い夜勤もあれば、短い夜勤もあります。形が違う求人どうしを比べる時は、1回の額より1時間あたりの目安で見るのがおすすめです。
| 夜勤の形 | 時間の例 | 比べる時の見方 |
|---|---|---|
| 2交代の夜勤 | 16時〜翌9時(例) | 1回の額は大きくなりやすいが、拘束時間も長い |
| ショート夜勤 | 22時〜翌7時(例) | 1回の額は小さめでも、深夜の時間の割合が高い |
| 準夜勤 | 夕方〜深夜0時前後(例) | 22時以降の時間だけが深夜の割増の対象 |
時間帯の決め方は施設ごとに違うので、例として見てください。短い夜勤についてはショート夜勤とは?でくわしく紹介しています。
月の回数をかけて見る
夜勤手当は1回ごとにつくことが多いので、月の回数で受け取る額が変わります。『手当は高いけど、月に何回入れるかは分からない』という求人もあるので、回数の見込みは聞いておきましょう。
特に扶養の範囲で働きたい人は、回数が増えると年収の目安を超えやすくなります。健康保険の被扶養者は年間収入130万円未満が目安で、夜勤手当や深夜の割増も賃金として年収に含まれます(厚生労働省)。最新の制度は厚生労働省のサイトで確かめてみてください。
夜勤1回の賃金を計算してみる(例)
ここでは、架空の数字を使って夜勤1回の賃金を計算してみます。実際の額は施設ごとに違うので、計算の流れだけ参考にしてください。
『自分で計算してみたいけど、どこから手をつければいいの?』という方も多いですよね。例として、次の条件で考えてみます。
| 条件 | 例の値 |
|---|---|
| 勤務時間 | 16時〜翌9時(拘束17時間) |
| 休憩 | 2時間(深夜の時間帯に1時間を含む) |
| 時給 | 1,200円の場合(例) |
| 夜勤手当 | 1回5,000円の場合(例) |
| 深夜の割増 | 夜勤手当とは別に支払い |
まず、休憩を除いた労働時間は15時間です。このうち22時〜5時の7時間から休憩1時間を引いた6時間が、深夜の割増の対象になります。
| 内訳 | 計算(例) | 額(例) |
|---|---|---|
| 時給の分 | 1,200円 × 15時間 | 18,000円 |
| 深夜の割増 | 300円 × 6時間 | 1,800円 |
| 夜勤手当 | 1回分 | 5,000円 |
| 合計 | 24,800円 |

この例では、合計を15時間で割ると、1時間あたり約1,653円です。数字はすべて例なので、自分の求人の数字に置きかえて計算してみてください。
1日の労働時間が8時間を超えると、時間外労働の割増が必要になるのが原則です(労働基準法第32条・第37条)。ただ、介護の夜勤は変形労働時間制で組まれることが多く、扱いは就業規則で決まっています。気になる時は職場の担当者に確かめましょう。
「夜勤」と「明け」の数え方
16時〜翌9時のような夜勤は、2日にまたがります。勤務表では「夜」と「明け」のように、2日分の欄に書かれることが多いです。
1回の夜勤を勤務日数で何日と数えるかは、施設の決め方によります。休みの日数の数え方にも関わるので、気になる時は確かめておきましょう。
介護の夜勤手当でよくある相談
介護の夜勤手当では、「手当とは別に、働いた時間の給料も出るの?」「明細の額が思っていたのと違う」「手当の多い少ないは大変さで決まるの?」という相談がよく見られます。
手当とは別に、時間分の給料も出る?
パートで時給で働いていて、夜勤手当とは別に働いた時間の給料が出るのか分からない、という相談があります。結論から言うと、働いた時間の賃金は、夜勤手当とは別に支払われるのが基本です。
時給で働く人なら、「時給×労働時間」に、深夜の割増と夜勤手当が加わる形が多いです。明細を見て分からない時は、「時給の分、割増、夜勤手当がそれぞれいくらか」を職場に聞いてみてください。
休憩が長い夜勤の条件は、どう見ればいい?
「17時〜翌朝9時半で休憩2時間半」のように、休憩の長い夜勤の条件をどう見ればいいか、という相談もあります。結論から言うと、休憩の時間は賃金が出ない時間なので、労働時間は拘束時間より短くなります。
ただ、休憩中も呼ばれたらすぐ動く決まりなら、その時間は休憩ではなく労働時間と扱われることがあります(労働基準法第34条の考え方)。『休憩って書いてあるけど、実際は休めるの?』と感じたら、面接で聞いてみてください。
明細の額が、思っていたのと違う
夜勤に入った月の明細を見たら、思ったより増えていなかった、という声もよく聞かれます。そんな時は、次の点を確かめてみましょう。
- 夜勤の回数が、明細と勤務表で合っているか
- 夜勤手当が1回ごとか、月の定額か
- 深夜の割増が、夜勤手当と別に書かれているか
- 締め日の関係で、翌月の支払いになっていないか
それでも分からない時は、人事・労務の担当者に聞いてみてください。話し合っても解決しない時は、労働基準監督署(総合労働相談コーナー)に相談できます。
夜勤手当の額は、夜の大変さで決まる?
夜勤手当の多い少ないは、夜間の仕事の大変さに比例するのか、という疑問もあります。実は、手当の額は施設の賃金の考え方で決まるので、大変さと比べて決まるとは限りません。
『手当が低いから楽そう』『高いからきつそう』と決めつけず、人数の体制と利用者さんの数を一緒に見てみてください。施設の種類ごとの夜勤の違いは、介護士の夜勤|回数・手当・人数の考え方でも紹介しています。
夜勤手当で介護の求人を選ぶ時のチェック
夜勤手当の額だけで選ぶと、入ってから「人数が少なくて休めない」ということも起こりえます。手当と体制、通いやすさをセットで比べてみましょう。
求人を比べる時に、表に書き出してみると違いが見えやすくなります。
| 比べる項目 | 求人1 | 求人2 |
|---|---|---|
| 夜勤1回の合計(計算した額) | 自分で計算して記入 | 自分で計算して記入 |
| 1時間あたりの目安 | 自分で計算して記入 | 自分で計算して記入 |
| 月の回数の見込み | 面接で聞いて記入 | 面接で聞いて記入 |
| 夜勤の人数と見る人数 | 面接で聞いて記入 | 面接で聞いて記入 |
| 夜勤明けの帰り道 | 通勤時間を記入 | 通勤時間を記入 |
介護の夜勤手当は、求人サイトの検索条件で直接比べにくい項目です。気になる求人をいくつか選び、問い合わせや面接で同じ質問をして比べるのがおすすめです。
求人の探し方は、介護の夜勤求人の選び方でまとめています。夜勤の条件で絞り込める介護の求人サイトを使うのも1つの方法です。
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よくある質問
介護の夜勤手当は法律で決まっていますか?
夜勤手当の額は法律で決まっておらず、施設が独自に決めています。一方、22時〜5時に働いた時間には、労働基準法第37条第4項で2割5分以上の割増がつきます。
夜勤手当に深夜の割増が含まれていることはありますか?
施設によっては、夜勤手当の中に深夜の割増分を含めていると説明している場合があります。求人票や面接で「22時〜5時の割増は別ですか」と確かめてみてください。
夜勤手当は扶養の年収に入りますか?
夜勤手当や深夜の割増も賃金なので、年収に含まれます。健康保険の被扶養者は年間収入130万円未満が目安なので、回数を決めて働くと安心です。最新は厚生労働省のサイトで確かめましょう。
夜勤の休憩時間にも夜勤手当や時給はつきますか?
休憩は賃金の出ない時間なので、時給の分は休憩を除いた労働時間で計算するのが一般的です。休憩中も呼び出しに応じる決まりがある場合は、扱いを職場に確かめてみてください。
夜勤手当の額だけで求人を選んでもいいですか?
手当の額だけでなく、拘束時間で割った1時間あたりの目安や、夜の人数の体制もあわせて比べるのがおすすめです。
まとめ
- 夜勤手当は施設が決める手当、深夜の割増は労働基準法で決まった支払い
- 求人票では、1回の額・深夜の割増との関係・月の回数をそろえて比べる
- 合計を休憩を除いた労働時間で割ると、違う求人どうしでも比べやすい
- 明細が分からない時は、時給の分・割増・手当の内訳を職場に聞く
- 手当の額だけでなく、夜の体制と通いやすさもセットで見る





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