夜勤のダブルワーク|労働時間の通算と体力の配分

夜勤のダブルワークで労働時間の通算と体力の配分を考える記事のアイキャッチ

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昼の仕事に加えて夜勤も入れたい。夜勤を2か所で掛け持ちしたい。収入を増やしたくて、ダブルワークを考えている方も多いですよね。

結論から言うと、ダブルワークで夜勤をする時は、2つの職場の労働時間を合わせて数えることと、勤務と勤務の間に眠る時間を残すことが大切です。

この記事では、労働時間の通算を1週間の例で見ながら、無理のない予定の組み方を紹介します。

目次

夜勤のダブルワークには、どんな組み合わせがある?

先に結論

夜勤のダブルワークは「昼の仕事と夜勤」「夜勤と夜勤」「日勤と夜勤が混ざる仕事と、別の夜勤」の3つに分けられます。組み合わせによって、気をつけたい点が変わります。

『ダブルワークで夜勤って、実際どんな人がしているの?』と思いますよね。よく見られるのは、次のような組み合わせです。

組み合わせよくある例気をつけたい点
昼の仕事と夜勤平日は会社員、週末の夜に倉庫や工場眠る時間を前後のどこに置くか
夜勤と夜勤介護の夜勤専従を2つの施設で回数が増えると休みが減る
日勤と夜勤が混ざる仕事と、別の夜勤2交代の仕事に加えて、別の職場の夜勤シフトが重なる日がないか

どの組み合わせでも、2つの職場の時間は合わせて考えることになります。その仕組みを次で見ていきましょう。

夜勤ダブルワークで選ばれやすい仕事

夜勤ダブルワークでは、介護施設の夜勤、施設警備、工場や倉庫の夜勤、コンビニの夜間などがよく選ばれます。地域によって多い求人は違うので、通える範囲で探してみてください。

業種ごとの仕事内容は、夜勤の仕事の種類で紹介しています。

自分に合う組み合わせの見つけ方

どの組み合わせが合うかは、今の仕事の休みの取り方で決まることが多いです。迷ったら、次の表で近いものを探してみてください。

今の仕事の状況合いやすい組み合わせ
土日休みの昼の仕事金曜か土曜の夜だけ夜勤を入れる
シフト制で休みが平日休みの前の夜に夜勤を入れる
夜勤専従で月の出勤が少なめ別の職場の夜勤を少し足す
2交代制で夜勤もある夜勤の回数を増やすより、休みを優先する

2交代制の仕事をしている方は、すでに夜勤が入っている分、体への負担も重なりやすいんです。追加の仕事は、日中の短い時間のものも選択肢に入れてみてください。

2つの職場の労働時間は、合わせて数える

労働時間は事業場が違っても通算される

労働基準法第38条では、労働時間は事業場が違う場合も通算するとされています。ダブルワークの夜勤も、本業の時間と合わせて数えます。

『職場が違うんだから、別々に数えるんじゃないの?』と思う方もいるかもしれません。実は、法律では合わせて数えることになっているんです。

1日8時間・週40時間を超えた部分は時間外労働になります(労働基準法第32条)。時間外労働には2割5分以上の割増が付き、深夜の時間と重なると5割以上になります。

1週間の例で見てみる

平日は昼の仕事で毎日8時間、土曜の夜に夜勤を8時間入れる場合の例です。時間はイメージをつかむための例です。

曜日(例)昼の仕事夜勤1週間の合計
月曜8時間なし8時間
火曜8時間なし16時間
水曜8時間なし24時間
木曜8時間なし32時間
金曜8時間なし40時間
土曜の夜なし8時間48時間

この例では、週の合計が48時間になります。40時間を超えた8時間は、時間外労働として扱われる計算です。

どちらの職場が割増を払うかは、契約を結んだ順番などで決まるとされています。ダブルワークであることは、あとから入る職場に伝えておくと話がスムーズです。

2つの職場の労働時間を1週間で通算する例を示した図解

深夜の時間は、どちらの職場でも割増の対象

午後10時から午前5時までに働いた分には、2割5分以上の深夜割増が付きます(労働基準法第37条第4項)。これはダブルワークでも同じです。

給与明細を見る時は、深夜割増と時間外の割増が分けて書かれているか確かめてみてください。分からない項目は、職場の担当者に聞いてみましょう。

勤務と勤務の間に、眠る時間を残す

予定表には「眠る時間」も書き込む

ダブルワークで一番気をつけたいのは、勤務と勤務の間の休息が短くなることです。働く時間を決める前に、眠る時間を先に予定表に入れておきましょう。

ダブルワークを始めると、空いている時間をつい仕事で埋めたくなりますよね。ただ、眠る時間が削られると、どちらの仕事にも響いてしまいます。

予定を組む時の順番

予定を組む時は、次の順番で考えると、休息の時間を確保しやすくなります。

ダブルワークの予定の組み方
  1. 本業のシフトや勤務時間を先に書き込む
  2. 夜勤の前後に、眠る時間をまとめて書き込む
  3. 残った枠の中で、夜勤に入れる日を選ぶ
  4. 1週間の労働時間の合計を数える
  5. 月の終わりに、体の疲れ具合を見直す

夜勤を入れる日の例

夜勤を入れやすいのは、翌日が休みの日の前の夜です。例えば、こんな形です。

時刻(例)金曜の夜に夜勤を入れる日
9時から18時昼の仕事
18時半から20時半帰宅して夕食、1時間ほど仮眠
22時から翌6時夜勤(途中に休憩)
翌7時から11時帰宅してまとまって眠る
翌日の夜普段どおりの時刻に寝る
昼の仕事と夜勤のダブルワークで勤務の間に眠る時間を確保する1日の流れの図解

仮眠を上手に使う

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、夜勤中の仮眠で仕事の効率が改善するとされています。0時から4時に始める20〜50分の仮眠が、眠気や疲れを和らげたという報告もあります。

一方で、60分ほどの長めの仮眠では、かえって効率が下がった研究もあるそうです。休憩中に仮眠ができる職場なら、短めに区切るのがコツなんです。

夜勤明けの過ごし方は、夜勤明けの過ごし方で詳しく紹介しています。

体力を配分するコツ

ダブルワークを長く続けている方は、体力の使い方を工夫していることが多いです。例えば、こんな工夫があります。

  • 夜勤の前日は、本業の残業や夜の予定を入れない
  • 重い作業の多い夜勤は、週の後半ではなく休みの前に入れる
  • 夜勤明けの日は、家事や買い物を最小限にする
  • 1か月に1回は、どちらの仕事もない日を作る

『休みの日に何もしないのはもったいない』と感じる方もいますよね。ただ、休む日を予定に入れておくことが、結果的に長く続けるコツなんです。

よくある失敗

本業のあとに夜勤、夜勤のあとにまた本業という日が続くと、眠る時間がほとんど取れません。夜勤明けにそのまま次の仕事に入る予定は、なるべく作らないようにしましょう。

ダブルワークで夜勤を始める前に確かめたいこと

就業規則・健康診断・税金をセットで確かめる

夜勤のダブルワークは、本業の就業規則、健康診断の扱い、確定申告の3つを先に確かめておくと安心です。

働き始めてから『こんなルールがあったの?』と気づくと、調整が大変ですよね。始める前に、次のことを確かめておきましょう。

夜勤のダブルワークを始める前のチェック
  • 本業の就業規則で、副業や掛け持ちが認められているか
  • 届け出や許可の手続きが要るか
  • 1週間の労働時間の合計が、どのくらいになるか
  • 夜勤の職場で健康診断を受けるか
  • 2か所目の給与の収入が、年間でどのくらいになるか

健康診断は6か月ごとになることがある

深夜業を含む業務に常時従事する人には、配置替えの時と6か月以内ごとに1回、健康診断を行うことになっています(労働安全衛生規則第45条)。夜勤の職場で、このルールの対象になることがあります。

対象になるかどうかは、それぞれの職場での働き方で判断されます。詳しくは夜勤の健康診断で紹介しています。

確定申告が要ることもある

2か所以上から給与を受けている人は、年末調整されなかった給与の収入金額と、その他の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要です(国税庁)。

ダブルワークの夜勤のお給料は、多くの場合この「年末調整されなかった給与」に当たります。詳しくは夜勤バイトの確定申告で紹介しています。

求人票で見ておきたいこと

ダブルワークで夜勤を探す時は、仕事内容と同じくらい「予定に合わせやすいか」が大事です。求人票では、次の項目を見ておきましょう。

求人票の項目ダブルワークの目線で見るところ
勤務日数週1日や月数回から入れるか
シフトの決め方希望の曜日を出せるか、固定か
勤務時間終わる時刻から、次の仕事までの時間
休憩仮眠ができる時間と場所があるか
研修研修の時間帯がもう一方の仕事とぶつからないか

求人の条件に「WワークOK」と書かれている職場は、掛け持ちの人の予定に慣れていることが多いです。面接では「もう1つ仕事があるので、入れるのは金曜の夜です」のように、先に伝えておくと安心です。

副業として夜勤を始める時の全体の流れは、夜勤の副業もあわせて読んでみてください。

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ダブルワークの夜勤でよくある相談

シフトの増え方・健康診断・寝る時間の相談が多い

ダブルワークで夜勤をしている方からは、契約より多いシフト、健康診断を受ける職場、寝る時間についての相談がよく聞かれます。

ここでは、ダブルワークで夜勤をしている方からよく寄せられる相談を、内容を一般化して紹介します。

契約より多いシフトが組まれていた

週3回の契約なのに、シフトが週4回になっていた、という相談はよく聞かれます。ダブルワークだと、もう一方の仕事の予定や休息の時間が崩れてしまいますよね。

まずは雇用契約書や労働条件通知書で、契約の日数を確かめてみてください。そのうえで、シフトの担当者に次のように伝えてみましょう。

「契約は週3回なので、週4回は難しいです。もう1つ仕事があるので、契約どおりでお願いできますか?」

話し合っても解決しない時は、労働基準監督署の総合労働相談コーナーに相談する方法もあります。

2つの職場で、夜勤をそれぞれ月に何回も入れていい?

介護の夜勤専従を2つの施設で掛け持ちするように、夜勤と夜勤のダブルワークを考える方もいます。2つの職場の労働時間は通算されるので、合計の時間はかなり長くなります。

回数を決める前に、1か月の予定表に夜勤と眠る時間を書き込んでみてください。夜勤明けにまた夜勤が続く予定になっていないかを確かめるのが大切です。

夜勤と日勤のダブルワークだと、何時頃寝ればいい?

『みんな何時に寝ているんだろう』と気になりますよね。決まった答えはありませんが、夜勤の前に短い仮眠、夜勤明けにまとまった睡眠をとる形が多いです。

同じ睡眠ガイドでは、週1〜2回の夜勤の場合、夜勤明けにすぐ眠らず、夕方以降に普段より少し長めに眠る方法も紹介されています。眠れない日が続く時は、医療機関に相談してみてください。

よくある質問

ダブルワーク夜勤の労働時間は、職場ごとに別々に数えますか?

いいえ、事業場が違っても労働時間は通算されます(労働基準法第38条)。2つの職場の時間を合わせて、1日8時間・週40時間を超えた部分が時間外労働になります。

ダブルワークであることは、両方の職場に伝えるべきですか?

本業の就業規則で届け出が求められていれば、本業に伝えます。あとから入る職場にも伝えておくと、労働時間の通算や割増の扱いの話がスムーズです。

ダブルワークの夜勤は、週に何回くらいが続けやすいですか?

決まりはありませんが、最初は休みの前の夜に週1回から始める方が多いです。体の様子を見ながら、回数を調整していきましょう。

ダブルワークの夜勤で、深夜手当は付きますか?

はい、22時から5時までに働いた分には、どちらの職場でも2割5分以上の深夜割増が付きます(労働基準法第37条第4項)。給与明細で分けて書かれているか確かめてみてください。

夜勤のダブルワークで、確定申告は要りますか?

年末調整されなかった給与の収入金額と、その他の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要です。最新の情報は国税庁のサイトで確かめてください。

まとめ

この記事の要点
  • 夜勤のダブルワークは、2つの職場の労働時間を合わせて数える
  • 週40時間を超えた部分は、時間外労働として扱われる
  • 予定表には、働く時間より先に眠る時間を書き込む
  • 就業規則・健康診断・確定申告を先に確かめる
夜勤ガイド

夜勤ガイド 編集部

夜勤の仕事の種類や探し方、深夜手当や休憩のルール、介護・工場・コンビニなど業種別の働き方、夜勤明けの過ごし方まで、夜勤で働く人と夜勤を始めたい人の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

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